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日本の10大新宗教 島田裕巳

日本人は無宗教といわれるが、著者はそうとらえていない。
日本は、神道と仏教という二つの宗教が組み合わされた形態をとっているために、自分たちを神道の信者とも仏教の信者とも決めかねている。そこから特定の宗教に属していないという意識が生まれるという。けれども現実には神道と仏教に関わり、その儀式に参加しているわけで、その点では、キリスト教徒やイスラム教徒の場合と変わらないとする。
そんな日本の土壌で、新宗教は神道か仏教の影響を必ず受けていて、多くはどちらの宗教の影響も受けているという。
Image_20201206100001日本の10大新宗教
島田 裕巳
幻冬社新書
2007年

本書が取り上げている10教団は、天理教、大本、生長の家、天照大神宮教と璽宇、立正佼成会と霊友会、創価学会、世界救世教・神慈秀明会と真光系教団、PL教団、真如苑、GLA(ジー・エル・エー総合本部)。これらの教団の成り立ちや現状をコンパクトに捉えた好著。

カルトの範疇に入る新宗教はリストアップしなかったというが、カルトと新宗教の線引きは難しいという。

社会的に問題を起こす新宗教の教団がカルトとして糾弾されるのは、その教団が、世直しの思想や終末論を強調したときだという。世直しの思想や終末論は、新宗教が勢力を拡大する際の強力な手段である。危機感を煽ることは信者を過激な布教活動に走らせることになり、社会問題を引き起こしやすい。
新宗教が問題を起こすもう一つ理由は、積極的な金集めを行ったときである。新宗教は、何かと巨大で豪華な建造物を建てたがる。

信者数を増やしてきた新宗教は、その過程で弾圧や取り締まりを受けている場合が多い。弾圧や取り締まりを受けることで、自分たちのあり方を反省し、社会性のある行動を取るようになるのが普通だという。そこに新宗教の成熟の過程を見ることができるという。逆に、問題を起こし続けて弾圧や取り締まりを受け続ければ、いつまでもカルトとしての批判を免れない。

例えば、幾人かの有名女優を信者として擁する「真如苑」が公表している信者数は、90万人である。著者の分析と一致するという。通常教団はデータを水増しすることが多いが、水増しをしないところを見ると、真如苑は新宗教として成熟し落ち着いた状況にあるという。→人気ブログランキング

仏像図解新書/石井亜矢子・岩崎隼/小学館101新書/2010年
日本の10大新宗教/島田裕巳/幻冬社新書/2007年
現代アメリカ宗教地図/藤原聖子/平凡社新書/2009年
完全教祖マニュアル/架神恭介・辰巳一世/ちくま新書/2009年
ふしぎなキリスト教/橋爪大三郎・大澤真幸/講談社現代新書/2011年

 

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