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『ラーメン超進化論 「ミシュラン一つ星」への道』田中一明

本書の要点は、1)ラーメン店が『ミシュランガイド』の1つ星に輝いた。2)ニューカマーとして女性と外国人が加わった。3)ラーメンづくりのコンセプトが変わった。の3つ。

ここ何年かのラーメンの進化は目を見張るものがある。その象徴的な出来事として挙げられるのが、『ミシュランガイド』の1つ星にラーメン店が輝いたことである。

ラーメン超進化論 「ミシュラン一つ星」への道 (光文社新書)

ラーメン超進化論 「ミシュラン一つ星」への道

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田中一明
光文社新書 2017年12月
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どのようような経過で、『ミシュランガイド』にラーメン店が掲載されるようになったのか。
ミシュランがラーメンに注目したのは、「ラーメンなどの大衆食を掲載しなければ、日本の食文化を十分に表現できているとは言えない」と判断したからではないかと著者は推察する。
まずは、新しいカテゴリーのビブグルマン部門が、2014年度版から設けられた。ビブグルマンとは、5000円以下でコースや単品料理などの食事が楽しめる、コストパフォーマンスの高いレストランである。
ビブグルマンにラーメン店22店が掲載されたのが、2015年度版。そしてついに、2016年度版には1つ星として「Japanese Soba Noodles 蔦」(巣鴨)が掲載され、2017年度版には「創作麺工房 鳴龍」(大塚)が掲載された。この2店は、いわば全国3万5千のラーメン店の頂点に立ったのである。

『ミシュランガイド』にラーメン店が掲載されたことで、ラーメンファンのすそ野が広がり、特に女性や外国人のファンが増えた。
2015年に始まった「ラーメン女子博」は盛況で、年々参加者数を伸ばしているという。男の目を気にしないで、女性が本音で行動できることが受けている。
また、味千ラーメン屋や一風堂に続けとばかり、海外に進出する店も多くなった。

一方、ラーメンの平均水準は上がっているのは確かだが、初めて訪れる店でどこか別の店で食べたような既視感を覚えるようなことが多いのは、ラーメンファンなら誰でも体験していることだ。それだけ、各店舗が他の店で出すラーメンを研究しているということでもある。

最先端を行くラーメン店の傾向は、味をどんどん進化させることだという。店を訪れる客が減ろうが増えようが、ラーメンの内容に満足できなくなれば、すぐさま見直しに取り掛かる。そのようなスタンスが当たり前になりつつあるという。
こしたことが、ミシュラン1つ星獲得の原動力となっている。

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