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オリジン ダン・ブラウン

ラングドン・シリーズの第5弾。本書のテーマは「宗教の終焉」。
本書の冒頭には、〈この小説に登場する芸術作品、建築物、場所、科学、宗教団体は、すべて現実のものである。〉と記されていて、舞台となるグッゲンハイム美術館、サグラダ・ファミリア教会の詳細な描写は、本書の魅力のひとつである。
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ダン・ブラウン/越前敏弥
2018年
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KADOKAWA /角川書店

スペインの北、ビルバオにあるグッゲンハイム美術館にVIPを集め、天才的な頭脳をもち世界をリードしてきた未来学者のエドモンド・カーシュが、「人類の来し方と行く末」についての新説を発表しようとしている。カーシュは無神論者として有名である。

カーシュから前もって新説を聞かされた、ユダヤ教のラビ、イスラム教の博士、カソリック教会のバルデスピーノ司教は、宗教界ひいては世界を混乱に陥れることを恐れている。発表は1か月後と聞かされていたが、それが早められたのだ。ラビは自殺し、博士も死んでしまう。

カーシュの恩師であるハーヴァード大学教授で宗教象徴学者のロバート・ラングドンや、美術館の館長でありスペイン王子の婚約者であるアンブラ・ビダル、そして多くの聴衆が見守るなか、カーシュは講演をはじめる。これから本題に入ろうとしたその時、カーシュは銃撃され殺される。
近くにいたグランドンとビダルが犯人と疑われ、警察に追われる身となった。ふたりの逃亡を助けるのは、カーシュが開発したAIのウィンストンである。
パルマール教会の宰輔からカーシュの殺害を命じられたのは、スペインの退役海軍提督アビラだった。

講演の内容が世界に流れることを阻止しようとする勢力によって、カーシュは殺害されたのだ。グランドンは、講演のDVDにアクセスするパスワードがサグラダ・ファミリアの地下室にある書物に書かれている47文字と突き止めた。
スペイン警察や暗殺者アビラの追跡を終結させるには、カーシュのビデオを公開すればいいのだ。
この後、二重三重のどんでん返しが仕掛けられている。

新説とは一体どういうものなのか。
抽象的には、宗教の時代は終わりを向かえつつあり科学の時代が幕を開けようとしている、というもの。言い方を変えれば、神ではなく物理で生命が誕生し、将来人間はポストヒューマンとなる。つまり、進化論とレイモンド・カーツワイルの言うシンギュラリティを受け入れることである。→人気ブログランキング

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