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2018年4月17日 (火)

アリゾナ無宿 逢坂 剛

16歳の娘の目を通して描かれているので、アリゾナの荒野が舞台の賞金稼ぎの話であるのに、汗臭くなく、埃っぽくなく、ギトギトしていない。適度にデオドラントされた和製西部劇である。そのオルタナティブな感じがたまらなくいい。

主人公の賞金稼ぎ3人組はどのようにして誕生したのか?
16歳のジェニファは南北戦争(1861〜1865年)が終わったあと、南軍のゲリラに一家が襲われてひとりだけ生き残り、インディアンのスー族に育てられた。そのあとラクスマンという怪しい男に引き取られてカウガールとして牧場の仕事を続けてきた。
今日は半月に1度の買い出しで、ベイスンの街に、髭ぼうぼうのラクスマンとともに来ている。
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逢坂 剛
中公文庫
2016年

 酒場でふたりのカウボーイに絡まれた黒服の男は、威嚇の銃弾にびくりともしなかった。
ふたりが保安官を殴り倒して黒服の男を撃とうとしたところで、ステットソン帽に鹿革服の男が制止しようとしたのもつかの間、黒服の男は、カウボーイのひとりの眼を吹き矢で刺し、もうひとりは銃を持つ親指の腱を刀で切った。あっという間の早業だった。

人見知りせずおまけに好奇心旺盛なジェニファは、レストランで黒服と鹿革服の男と昼食を共にすることになった。黒服の男はザグワロ(サボテンの名称)と名乗り、記憶を喪失していて、日本のハコダテからやってきたという。一方、鹿革服の男は賞金稼ぎ(バウンディ・ハンター)で、トム・B・ストーン(TOMBSTONE)と名乗った。つまり墓石だ。

ストーンはジェニファをラクスマンの農場に送っていった。
ストーンがお尋ね者のローガンについて訊ねようとすると、ラクスマンは農場から慌てて出て行こうとした。ストーンは、ローガンなら頬に星印の傷があるはずだと、ラクスマンに銃を突きつけて髭を剃らせたが、星印の傷はなかった。しかし、髭剃りに使った象牙のカミソリがローガンの物で、ラクスマンはローガンを殺し3万ドルの金を奪った強盗殺人犯だった。ストーンはラクスマンを射殺した。

自由の身となったジェニファーだったが、天涯孤独となってしまいストーンが拒否するのもお構いなしにストーンに同行すると言いだした。ジェニファは賞金稼ぎの見習いとなった。
こうして、ストーン、ザグワロ、ジェニファの賞金稼ぎのチームが誕生した。→人気ブログランキング
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アリゾナ無宿
逆襲の地平線
果てしなき追跡

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