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『007 逆襲のトリガー』アンソニー・ホロヴィッツ

ゴールド・フィンガーを飛行機から放り出して事件の決着をみたあと、ボンドは味方についたプッシー・ガロアをアメリカから連れ出した。ガロアは、もともと犯罪組織を率いる名うての女盗賊である。Mはガロアを連れてきたことに難色を示している。


007 逆襲のトリガー (角川文庫)

007 逆襲のトリガー
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アンソニー・ホロヴィッツ/駒月雅子
角川文庫 2019年5月
✳︎10
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ボンドの次の仕事は、1週間後にドイツで開催されるカーレースでイギリスの英雄ランシー・スミスを、スメルシュ(ソビエト連邦政府の秘密組織)の魔の手から守ること。ボンドは、カーサーキットの所有者ローガン・フェアファックスからレーシングカー運転の特訓を受ける。レース前にガロアはボンドの前から姿を消し、アメリカに帰国した。

ボンドはレースが始まってすぐに、自ら運転するレーシングカーを刺客の車に接触させてクラッシュを引き起こし、刺客に重症の火傷を負わせた。こうして任務を全うした。ボンドは、レース会場でスメルシュの長官ウラジミール・ガスパノフ大佐とアメリカで最も裕福な韓国人とされるシン・ジェソンが会話を交わしているところを目撃し、きな臭いものを感じた。

レース後、シンの所有するブロンサルト城で、レーサーやレース関係者やレーサーを追い回すグルーピーを集めてのパーティが開かれた。パーティ会場を抜け出して、ボンドはシンの情報を盗み出そうと執務室に入り、ジェパティ・レーンと鉢合わせとなる。
ジェパティはアメリカ財務省に属する秘密捜査局の人間だった。机の上には米国のロケットや宇宙基地の写真が置かれていた。警備員に見つかり、城の屋上から極寒の湖に飛び込み、なんとか逃げおおせた。

時は、1957年、アイゼンハワー大統領時代だ。宇宙を制するものは世界を制すると言われた時代。ソ連がアメリカのロケット打ち上げに妨害工作をしようとしている。
打ち上げ後、不測の事態が生じたとき、ロケットを爆破するための非常ボタンを死の引き金(トリガー・モーティス)と呼んでいる。
おりしも、ヴァージニア州のワロップス島ではロケット発車の準備が着々と進められていた。

ボンドとジェパティはシンに捕らえられてしまい、シンからマンハッタン爆破計画を聞かされることになる。そしてロケット発射まで30時間と迫った。果たして、トリガー・モーティスは引かれるのか、ふたりはシンの魔の手から逃れることができるのか、はたまたマンハッタン爆破計画を阻止できるのか。

イアン・フレミング財団は、絶好の書き手に目をつけたものだ。
英国テレビ界で輝かしい業績を上げているホロヴィッツだから、イアン・フレミングの跡目にと、財団が白羽の矢を当てた。ホロヴィッツは世界的ベストセラー『カササギ殺人事件』の著者だ。さらに、シャーロック・ホームズ財団公認のホームズ・シリーズの長編を2編を書いている。

007 逆襲のトリガー/アンソニー・ホロヴィッツ/駒月雅子/角川文庫/2019年
カササギ殺人事件/アンソニー・ホロヴィッツ/山田蘭/創元推理文庫/2018年

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