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2019年10月 4日 (金)

渇きと偽り ジェイン・ハーパー

猛暑に見舞われるオーストラリアの田舎町で起きたショットガンによる一家心中事件と、20年前に起こった少女の自殺の真相が解明される。小細工のないストーリー展開に引き込まれる。卓絶な筆力に拍手を送りたい。
2017年、ゴールド・ダガー賞(英国推理作家協会賞)受賞作。

Photo_20210104082701渇きと偽り
ジェイン・ハーパー/青木創
ハヤカワ・ミステリ文庫
2018年

メルボルンから500キロ離れた田舎町のキエワラは100年に一度の干ばつに襲われている。住民たちはほとんど限界に達している。
主人公のアーロン ・フォークはメルボルンの財務情報局に所属する連邦警察官である。幼馴染のルークがショットガンで一家心中したと報じられる。
ルークの父親から、葬式の出席を促す手紙がアーロンに届く。そこには「ルークは嘘をついた。きみも嘘をついた。葬式で会おう」と書かれていた。この言葉は物語の最後まで、とれないトゲのようにアーロンを苦しめる。

20年前、同じ高校に通うアーロンとルーク、エリーとグレッチェンは行動を共にする間柄だった。ある日、エリーが川の底に沈んで死んでいるのが発見された。アーロンとルークは警察の事情聴取に、兎撃ちをして一緒にいたと口裏を合わせた。アーロンは川の下流で釣りをしていたのだ。
町を暴力で支配するエリーの父親マル・ディーゴンは、父子家庭のアーロンと父親に嫌がらせを繰り返した。アーロンと父親は町に居づらくなりメルボルンに引っ越さざるを得なかった。

20年ぶりに、葬式でアーロンはグレッチェンに会い、町の近況を教えてもらう。葬式が終わったらすぐに帰るつもりだったが、ルークの死に疑問を抱く。
アーロンはレイコー巡査部長とともに非公式な操作をはじめ、住民から情報を得ようとする。
しかし、町の嫌われ者・アルと甥グラウト・ダウの嫌がらせが執拗に繰り返されるが、アーロンは引き下がらない。

灼熱地獄が続くなか、アーロンたちに対し住民がいつ牙を向くかもしれないと、グレッチェンは警告する。それほど、キエワラの町は飽和点に達しているのだ。
そんななか、アーロンはふとしたことから、ルーク事件の真犯人が思い浮かぶ。→人気ブログランキング

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