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2020年4月24日 (金)

アンダー・ザ・ドーム スティーヴン・キング

10月の晴れた日に、アメリカ・メイン州の人口2000人の小さな田舎町「チェスターズミル」が突然ドームに覆われた。町は徐々に「悪」に支配されていく。ドームは誰の仕業なのか。町はどうなるのか。男性優位の白人至上主義、暴力あり拷問あり殺人ありのキング・ワールドが展開される。文庫本4冊の長編。
本作は、2013年6月から2015年9月の間、39話がアメリカCBSテレビで放映された。

訓練中の飛行機やトラックや車がドームに激突し、乗っていた人々が即死したのは、ほんの序の口だった。

正義の象徴だった警察署長は、ドームに触れたことでペースメーカーが爆発し、あっけなく死んでしまった。
一方、町をわがものにしようと企んでいたビッグ・ジムは、早速ノータリンの副署長を操って、町のゴロツキ4名を特別警察として採用させた。その中にはビッグ・ジムの息子ジュニアも含まれていた。ジュニアは知り合いの娘2人を殺したばかりだった。

地方紙「デモクラット」を編集するジュリアの携帯電話が鳴り、電話の主はワシントンDCのコックス大佐だった。大統領は、チェスターズミルに戒厳令を発令し、イラク兵士だったコックのバービーを総司令官任命し、さらにドームに風穴をあけるためミサイルを発射すると伝えてきた。【1】

Photo_20200424142601 アンダー・ザ・ドーム【1】
スティーヴン・キング/
白石朗(Shiraishi Rou
文春文庫
2013年
2_20200424142601 アンダー・ザ・ドーム【2】
3 アンダー・ザ・ドーム【3】 4 アンダー・ザ・ドーム【4】

ビッグ・ジムはバービーの総司令官就任なぞ鼻にもかけない。ミサイル計画は当然失敗するものと確信している。ビッグ・ジムの予想通り2発のミサイルは火事を引き起こしただけだった。

ビッグ・ジムに放送局での麻薬製造を止めるように直訴した牧師と、公金の不正流用と麻薬販売の証拠を突きつけた警察署長夫人は、あっさり殺されてしまう。
さらに、医師助手のラスティは、病院や学校その他から盗まれたプロパンガスボンベの返還を求めたが、軽くあしらわれた。

ビッグ・ジムは食料を配給制にしようとスーパーマーケットを閉鎖するが、押しかけた町民は暴徒と化し掠奪行為に走った。バービーとラスティが騒動でケガをした町民の手当てにあたっていると、特別警察官がバービーを4人の殺人容疑で逮捕し、警察署地下の拘置所に収監してしまう。【2】

新聞社が放火された。ビッグ・ジムの策略でバービー支援者による仕業と仕組まれた。

ビッグ・ジムはドームを愛していた。盗んだプロパンガスを各家庭にすべて配り終わり、麻薬工場の設備を破壊して倉庫に火をつけ、犯行をバービーの仲間のせいにしてバービーを裁判にかけ、警察隊の銃殺刑に処すまでは、ドームが存在し続けて欲しいとビッグ・ジムは願う。

ブラックリッジ山に向かったラスティたちは、山頂に近いところでドーム発現装置と思われる金属の板状のものを発見したが、それはビクとも動かなかった。

ビッグ・ジムは不整脈を起こし病院に駆け込み、ジュニアは脳腫瘍でふらふらになって病院に運び込まれた。
ラスティはビッグ・ジムに不整脈の治療と引き換えに、町政委員の座を退くように迫るが、バスルームに二人の特別警官が潜んでいた。ラスティは殺人未遂および公務執行妨害その他で拘置所にぶち込まれた。【3】

ドームに覆われてからまだ1週間も経っていないというのに、空気はひたすら汚染され、食料をはじめとする物資がどんどんなくなっていく。そんな中、町民の自殺が相次いだ。

正義を貫こうとして解雇された警察官たちは、町民総会が開かれている間に、バービーとラスティを拘置所から奪還する計画を立てた。

町民総会でのビッグ・ジムの演説が始まる。秘密の実験のためバービーがドームを仕掛け、麻薬の製造を行い、という話がスピーカーを通じて流れた。 町政委員のひとりが反対意見を述べたが、特別警察官によって射殺された。

病院を抜け出し警察署の地下にたどり着いたジュニアは、バービーめがけて発砲するが、脳腫瘍のせいで片目が見えず朦朧としているため狙いが外れる。 駆けつけた元警察官によりジュニアは射殺され、バービーとラスティは晴れて自由も身となった。そしてブラックリッジ山を目指した。

町政委員長のアンディは妻と娘を亡くし自暴自棄になっていた。プロパンガスのボンベを隠してあるラジオ局に立てこもったアンディと、同じく妻を亡くしたブッシーはマリファナを吸引しハイになり、神の啓示を受けたと騒いだ。
ビッグ・ジムは警官隊にラジオ局の襲撃を命じ銃撃戦がはじまった。
アンディとブッシーは警察官をマシンガンでむかえた。そして警察隊が撃った弾丸がプロパンガスに引火し、600本のプロパンガスボンベが次々に爆発する大惨事に発展した。想像を絶する爆発力で町全体を炎が襲った。火の手は町の中心に達し、メインストリートに沿って広がっていく。外からみると、まるでドームの内側で核爆発が起こったよう見えた。
ドーム内は爆風が吹いた。炎に酸素を供給するための風だ。町中の多くの人々が爆発で命を落とした。

ドーム内の酸素が尽きかけている。ジュリアとバービーはなんとかブラックリッジ山の発生装置にたどり着こうとしている。そして結末をむかえる。【4】→人気ブログランキング

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