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2020年9月23日 (水)

豚は太るか死ぬしかない ウォーレン・マーフィー

アメリカ探偵クラブ最優秀ペーパーバック賞(1986年)受賞。ペーパーバック賞に相応しい終始軽いノリで展開し読後は清涼感が漂う。タイトルは主人公の父親が言ったセリフ、「子ブタは太るが、大ブタは殺される」からきている。
著者の配偶者は、日系人のモーリー・コクランである。

主人公は、ほぼアル中の保険調査員トレーシー(トレース)。サンフランシスコの日系アメリカ人一世の集会に、恋人のチコの母親が出席するので、チコとトレースが付き添うことになった。
チコはカジノでブラック・ジャックのディーラーをしていて、ジョークだろうかパートタイムで娼婦をしているという。トレースとチコとのアメリカン・ジョークの応酬は軽快だ。
Image_20200923164101 豚は太るか死ぬしかない

ウォーレン・マーフィー/田村義進
ハヤカワ文庫 1987年 ✳︎8

不動産会社を共同経営するトーマス・コリンズが高額の保険に入り、数日後に失踪した。妻は警察に知らせずトレースに夫の捜索を依頼する。警察に連絡しないのは、夫が気むづかしい性格で、警察に知らせたことが世間に知れたら物笑いの種になり、そのことで夫に殺されかねないという。要するにDV夫なのだ。

共同経営者のローズの話では、トーマスは無類の女好き。
トーマスの私書箱に高級娼婦マンディからの手紙とカフスボタンが入っていた。
チコとトレースはトーマスが所有する農園に向かう。鈍器で頭を殴られたトーマスの死体が納屋に横たわっていた。

トレースは娼婦、義娘、秘書に話を訊いていくと、トーマスはケチで女たらしでギャンブル好きで借金まみれ、いいところがまったくない男であった。

高額保険に入った人物が殺されれば、真っ先に疑われるのは保険金を受け取る人物であるが、そこには触れずストーリーが進む。愛すべき飲んだくれのトレースは、アルコール漬けで頭がそこまで回らないのか。
トレースの頼りない分は、チコが機転の効いた行動と鋭い洞察力で補い、事件は解決に向かう。→人気ブログランキング

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