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逃げるアヒル ポーラ・ゴズリング

ポーラ・ゴズリングのデビュー作。
シルベスター・スタローンの映画『コブラ』(1986年)の原作。巻末の解説で温水かおりは、あまりにも原作とかけ離れた映画の出来に「台なし」と酷評している。
本書にはテーマが2つある。ひとつは命を狙われる美人OLクレアと、クレアの身辺警護を担当するマルチェック警部補との恋の物語である。もうひとつは連続殺人犯の逮捕に翻弄される警察と殺人犯との熾烈な闘いである。
Image_20200917115101 逃げるアヒル

ポーラ・ゴズリング/山本俊子
ハヤカワ文庫 1990年 ✳︎9

サンフランシスコの広告代理店に勤める30歳のクレアは、公園で書類を落とした男に声をかけたことで、命を狙われることになる。クレアの命を狙うのは、かねてからマルチェック警部補が追いかけてきた連続殺人犯のエジソン。
クレアはライフルで狙撃され、アパートの冷蔵庫が爆破されたが、幸い軽症で済んだ。
警察が用意した隠れ家にクレアは連れていかれ、複数人で警護をすることになった。
命を狙われる理由が納得できず、マルチェックに対し高慢な態度を取ってきたクレアは、同じ屋根の下で暮らす機会が生まれたことで、態度を軟化させる。

エジソンは仲介人を介して仕事を受けている。仲介人はエジソンの顔を知らない。ところがクレアがエジソンの顔を見てしまったのだ。エジソンはクレアがニューヨークの広告会社に勤めていたときに、広告のレイアウトを担当する下請け業者だった。
エジソンは罠をしかけてクレアの命を奪おうとする。

警護するマルチェックはベトナムで狙撃兵だった。PTSDに悩まされ、おまけに軍病院では完治したとされたマラリアが再発するというハンディキャップを抱えている。

新聞に「連続殺人犯の起こす事件のやり口がずさんになってきている」という、エジソンを挑発する記事を載せる。さらに、マルチェックとクレアが結婚したという嘘の記事が新聞に載ると、マルチェックの予想どうり、エジソンが反撃に出た。それぞれの住まいを爆弾で爆破したのだ。

ふたりの新婚旅行を警護する複数の私服警察官がキャラバン隊を組織した。
エジソンをおびき出すという作戦が、いつの間にかマルチェックとクレアがエジソンに追い詰められる構図になってしまう。

そして、ラストは雨が降り冷たい風が吹く嵐の森で繰り広げられる、夜の銃撃戦だ。→人気ブログランキング

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