アガサ・クリスティー百科事典 数藤康雄 編
アガサ・クリスティーの全238作品を年代順に、長編・戯曲は1頁に、短編は4行から6行ほどにまとめて紹介している。作品紹介の他に、「作中人物・あいうえお順」「アイテム・あいうえお順」「戯曲初演リスト」「映画化作品」「ドラマ化作品」「年譜」、巻末には「作品索引」が掲載されている。
![]() 数藤康雄 編 ハヤカワ文庫 2004年 431頁 |
編者によれば、作中人物は少なく見積もっても7000人を超えるので、400人だけをピックアップしたという。作中人物ではネタバレに近い解説もみられる。それは作品を読んでわかるのであって、これから読むのであれば問題ない程度だろう。またアイテムについても同様のことがいえる。
さらに、クリスティー作品全般についての編者のエッセイ10編が、「コラム・ティータイム」として、ところどころに挟み込まれている。
アガサ・クリスティーは晩年になっても、筆力が衰えるどころかかえって上がっている稀有な作家と評価されている。このことは江戸川乱歩が最初に指摘した。
年代順に読むもよし興味があるものから読むもよし、本書はアガサ・クリスティー攻略に大いに手助けになる。
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アガサ・クリスティー百科事典/数藤康雄 編/ハヤカワ文庫/2004年
葬儀を終えて/加島祥造訳/ハヤカワ文庫/2003年(1953年原作発刊)
ナイルに死す/加島祥造訳/ハヤカワ文庫/2003年(1937年)
ねずみとり/鳴海四郎訳/ハヤカワ文庫/2004年(1952年)
さあ、あなたの暮らしぶりを話して/深町眞里子訳/ハヤカワ文庫/2004年(1946年)
そして誰もいなくなった/青木久惠訳/ハヤカワ文庫/2010年(1939年)
アクロイド殺し/羽田詩津子訳/早川文庫/2003年(1926年)
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