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2024年3月

2024年3月10日 (日)

さよなら ドビュッシー

ピアノのレッスンに一息ついたとき、16歳の香月遥と従姉妹片桐ルシアの前に新進気鋭のピアニスト岬洋介が現れて、物語ははじまる。
このあと、ルシアは家族の都合でインドネシアに帰化した。そうこうしているうち、スマトラ沖地震起きた。死者22万人、負傷者13万人、その中にルシアの両親が含まれてた。
Img_0316 さよなら ドビュッシー
中山七里
宝島社文庫
2011年 415頁

私立高校のピアノ科に通う遥の祖父は金持ちだが、祖父の豪邸が火事に見舞われて、祖父とルシアが焼死してしまう。遥は体表の34%に及ぶ酷い火傷を負うも形成外科医の神業により、ピアノのレッスンに復帰するまでに回復する。
形成外科医の技も凄いが、遥の回復ぶりは超絶そのもの。松葉杖をつき植皮の治療を続けながら遥は奮闘する。

岬洋介の指導により、遥のピアノの技術は著しく進歩する。ここで、それまで大人しくしていた母が、ピアノのレッスンに鬼のように厳しくなった。
祖父の遺言よれば、いっぱしのピアニストになることが、遥が遺産をすんなり手にする条件になっていた。

火傷の後遺症に苦しむ遥は、「あたし、やります。ピアノストになりたいんです」と、岬洋介に宣言して、コンクールの優勝を 目指して猛特訓に励む日々がはじまった。

事故の後、松葉杖を使ってった遥は、階段の滑り止めを故意に剥がされていて滑り落ちそうになった。事故は一度きりでない。松葉杖のスプリングに細工がほどこされていて、松葉杖が折れた。遥は車に轢かれそうになった。

犯人はこの家の人だろうか。包帯交換のときに見せた家政婦のみちこさんの目つきが、汚物を見る目つきだった。そうこうしているうち、母が神社の石段の踏み外して転落し命を落とす。殺人の疑惑ががかけられ遺体解剖が行われたが、確たる証拠はなかった。
一方、ピアノの技術は本人の努力にもあって、めきめき上達していった。

遥はピアノコンクールの優勝を手にすることができるのか。はたまた命を奪おうとする魔の手を逃れることができるのか。巻末には、ルシアが唐突に帰化した理由が明らかになる。第8回「このミステリが凄い!」大賞受賞作。
読み終わるまで作者は女性だと思っていた。不覚。最近読む本の作者が女性に偏っていたことが気になっていた。少しでも挽回できでいい具合だ。→人気ブログランキング
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