http://misyuramen.cocolog-nifty.com/tsundoku/2025/11/post-536584.html ダウントン・アビー グランドフィナーレ: 人生はスラップスティック

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2026年1月24日 (土)

ダウントン・アビー グランドフィナーレ

ダウントン・アビー グランドフィナーレ
公開日:2026年1月16日
英語タイトル:Downton Abbey The Grand Finale
監督:サイモン・カーティス
配給会社:ギャガ 124分

『ダウントン・アビー』は、2010年9月から2015年12月までイギリスのITVで放映された歴史ドラマ。ジュルアン・フェローズのよって制作された。
因みに、ダウントン・アビーはイギリスの架空の大邸宅(カントリーハウス)の名称であり、その邸宅を舞台に貴族クローリー家と使用人たちの人生と時代の変化を描く。名前の「アビー 」は「修道院」や「壮大な邸宅」を意味し、物語はタイタニック号沈没や第一次世界大戦など歴史的出来事を背景に展開する。

逆風に屈しない終始毅然した態度を崩さない主人公のメアリーは、ダウントン・アビーの主人に相応しい。

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舞台は1930年。イギリス社交界の華やかな舞踏会で、これまで数々の困難を乗り越えてきたクローリー家の長女メアリー(ミシェル・ドッカリー)が、かつてない窮地に立たされる。
新聞によってメアリーの「離婚」が報じられ、会場の空気は一変した。伝統と格式を重んじるホストのピータースフィールド夫人(ジョエリー・リチャードソン)は、これから来場するコンノート公爵夫妻の名誉を守るため、「離婚した女性を王女と同じ部屋にいさせるわけにはいかない」という。父ロバート(ヒュー・ボネヴィル)や母コーラ(エリザベス・マクガヴァン)が抗議するも、夫人はメアリーに対し非情な退場を宣告する。

長年にわたり「ダウントンの顔」として社交界に君臨し、誇り高く生きてきたメアリーが味わう残酷な屈辱である。クローリー家を襲うこの社会的汚名が、一家をダウントン・アビー存続の危機へと加速させていくこととなる 。伝統を重んじる父ロバートと、過酷な変化を受け入れざるを得ないメアリーの立場は異なる。クローリー家の実験は父から娘に引き継がれようとしていた矢先のことである。

シリーズのフィナーレを飾る本作の重要なキャストとして、当時のイギリス文化を象徴する実在の人物、ノエル・カワード(アーティ・フラウスハン)が登場する。物語を動かす重要なキーマンとして作品を彩る。

実在のノエル・カワードは、俳優、劇作家、作曲家、演出家など、多方面でマルチな才能を発揮し、トニー賞、アカデミー賞などを多数受賞した。ガートルード・ローレンスやチャップリン、マレーネ・ディートリヒらと親交があり、首相になる前のウィンストン・チャーチルとはしばしば写生に行く絵描き仲間だったという。絶大な有名人として多大な影響力を持っていた彼は、華やかさの象徴であり、上流階級の貴族たちを魅了する存在だった。

メアリーは離婚により地元社交界の晩餐会への出席を親しくしていた人たちから断られたさい、次女イーディス(ローラ・カーマイケル)は、友人で著名な俳優兼脚本家であるノエル・カワードを招待しようと思いつく。皆が彼に会いたいあまり、欠席を返上すると考えたのだ。
メアリーの離婚を喜劇と捉え、のちに自身の代表作となる戯曲『私生活』へのネタとして楽しむカワードの振る舞いは窮地のクローリー家の追い風となる。

時代の変化を敏感に察知し、自由な思想で時代の空気を完璧に作品に取り入れ、社会変革のきっかけを作ったカワードは、旧習に縛られた上流階級社会の中で、メアリーが再び受け入れられる道筋を示す象徴的な存在として描かれている。

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