平場の月(映画)
青砥健将(堺雅人)は郷里の町で印刷会社に勤めている。青砥には介護施設に入所している認知症の母親がいる。青砥は離婚して戻った地元で、胃がんの検診を受けに町の総合病院に行ったとき、売店の店員をしている須藤葉子(井川遥)に再会した。
中3のときに須藤(一色香澄)はお付き合いは断りますと宣言していた。同級生が須藤に交際を申し込むとことごとく振られた。青砥(坂本愛登)も須藤に告白して表向きふられたが、須藤は本心では青砥が好きだった。青砥は須藤をどこかどっしり構えたところがあり「太い」と感じていた。
『平場の月』
監督:土井裕泰
公開:2025年11月14日
上映時間:1時間58分
主題歌:いきどまり 星野源 作詞作曲編曲
原作:『平場の月』朝倉かずみ 光文社文庫 2021年11月 第161回 直木賞候補作
第32回山本周五郎賞受賞
☆4
35年後の今回は、アドレスを交換しラインで連絡しあい、2日後に居酒屋で会うことになった。ふたりは「互助会」と称して旧交を温めて時間を重ねていく。青砥はアル中の一歩手前から帰還した話をした。須藤は若い美容師に入れあげて家まで失った波乱の人生を歩んでいた。お互い50歳でバツイチだ。
須藤と一緒に働いている同窓生のウミちゃん(安藤玉恵)は明るくてお人好しで人は悪くないが、情報通だ。ウミちゃんによって、青砥と須藤の関係はラインを通じてまたたく間に拡散される。ミちゃんのスピーカーぶりにしばしば辟易させられる。
青砥が同僚と飲んだ帰り道、アパートの部屋から須藤は月を眺めていた。後日、「お前、あのとき、何考えていたの?」と青砥が尋ねると、「夢みたいなことだよ。夢みたいことをね、ちょっと」須藤はそう答えた。
再び自然に惹かれ合うようになったふたりは、未来のことも話すようになる。やがて、須藤から外で飲むとお金がかかるからアパートに来るように提案した。
青砥が求婚するシーンで、「わたしは青砥が思っているような人間じゃないんだよ」と須藤は突き放すようにいう。
健診で須藤に大腸癌が見つかった。進行癌であり直腸も切除しなければならず、人工肛門を設置された。抗癌剤の副作用で苦しむなかで、今後須藤は青砥には会わない、町で見かけても無視すると宣言した。絶交宣言する前から、治療が落ちいつたら温泉旅行に出かけることを約束していた。
ある日、須藤が死んだと聞かされた。
茫然とする青砥に妹(中村ゆり)は経過を説明した。須藤は術後半年の検査で癌細胞が腹腔内に散らばり、腹膜に転移した状態になっていた。妹が青砥さんに知らせようかと尋ねると、姉は首を振ったという。
→『平場の月』 (小説)


































