俳句

『富士百句』富士百句で俳句入門 堀本裕樹 

2013年6月に富士山はユネスコの世界文化遺産に登録され、富士山ブームが始まった。「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」という長いタイトルになっている。やや下火になったものの、まだまだ富士山ブームは続いている。
俳句の入門書に富士山の句を採用するアイデアは、まさにコロンブスの卵である。
富士山は、日本人なら誰もが知っていて親しみを抱いているので、富士山の句は多少難解な句であっても理解できそうである。

富士百句で俳句入門 (ちくまプリマー新書)
堀本裕樹(Horimoto Yuhki
2014年8月

富士山を読んだ句は2000から3000あるそうだ。その中から100句を選び、読み手は、松尾芭蕉にはじまる名だたる俳人から、句集を出している市井の人びとにわたっている。
春夏秋冬と新年の5つのカテゴリーに分けて句に解説を加え、さりげなく俳句の作法やテクニックを示しているところがいい。

俳句は、知識と想像力をフルに活用して、詠み手の意図を凌駕する深読みも許される。俳句の奥深さを思い知らされる好著。→ブログランキングへ