鍵のない夢を見る 辻村深月
2012年上半期、第147回直木三十五賞受賞作
仁志町の泥棒
バスツアーには共に参加したミチルはガイドのりっちゃんを目にした。プレイバックして小学校時代の話が展開される。りっちゃんは小学校生の同級生。
石蕗南地区の放火
間抜けなことに消防署の詰所が不審火を出した。
笙子は短大卒業16年目、36歳、法人の災害共済支部に勤めている。担当者の話を聞き、写真を撮ると昼近かった。
消防隊員がヒーローになりたくて放火したのだ。火事が起きれば出勤でき地域に役に立って感謝されると犯人は語った。その消防隊員と飲んで砕けた話をし親しくなった。あれほど何だかんだと親しく話をしたのに、笙子については何にも語られていないのは不満だ。
美弥谷団地の逃亡
美布は陽次の声で起こされた。ラブホテルのチェックアウトの時間だ。
美布は母に陽次に暴力を受けたアザを見せ、警察に相談して被害届を出した。母がちゃんがちゃんとしろと説教してやると言う。
陽次は毎日同じ時間に家の下で待っている。出てこないと団地の入り口で怒鳴る。
その日、美布が風呂に入っている時に陽次が家に来た。あわてて風呂を上がると、「お前、パンツぐらい履いたら?」と言われた。
陽次は母のバッグをあさっていた。血のついた包丁が転がっていた。母は倒れていて動かなくなった。
芹葉大学の夢と殺人
夢を追いかけて受験に失敗し続けるする男と、不甲斐ないと思いながら離れられない往生際の悪い女の結末。
君本家の誘拐
ショッピングモールで娘を乗せたベビーカーごと行方ががわからなくった。君本良枝はうろたえる。育児の奮闘ぶりは凄まじい。
巻末には、著者と林真理子の対談が掲載されている。直木賞受賞のこと、二人の出身地の山梨県などの話題で盛り上がる。












